里芋田村磨呂の心理学解説

心理学の本についてその本ができた背景や作者の事もふかぼりしつつ解説していきます。ぜひ紹介した本に興味をもっていただければなーと思っています。

IQ検査の生みの親デイビット・ウェクスラー(心理学偉人紹介第4段デイビット・ウェクスラー)



IQ。
と聞いて何を思い浮かぶでしょうか。東大とか京大に言っている人。とか、アインシュタイントかダ・ヴィンチみたいな人。などのことを想像するでしょう。でも、皆さんはIQの事についてどのようなことをご存知でしょうか。例えばそう、現在のIQを測れる仕組みを作ったのは誰なのかということを。今回はWAISWASCなどの現在でも使われる方法を編み出した心理学者デイビット・ウェクスラーについて書いていきます。

※第一回の心理学偉人紹介アルフレッド・アドラーはこちら。

 

sakanouenotamuramaroyosihisa.hatenablog.jp

※次回の心理学紹介はこちら

 

sakanouenotamuramaroyosihisa.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

 

レフ・ヴィゴツキーの語呂合わせ

と、その前に前回も行った語呂合わせ(自作)も今回作ってきたので紹介致します。

※前回のレフ・ヴィゴツキーについて紹介されたブログはこちら!!

 

sakanouenotamuramaroyosihisa.hatenablog.jp

 

 189    6

いやく(曰く)ろしあでレフ・ヴィゴツキー誕生也。

           1934

②そろそろ(あの世に)いくさヨシフ・スターリンバイバイレフ・ヴィゴツキー死去

 

本編

デイビット・ウェクスラーの功績

WAIS(ウェクスラー成人用知能検査)

WAIS(Wechsler Adult Intelligence Scale、略称WAIS、ウェイス)は別名ウェクスラー式知能検査とも言います。WAISは1939年にウェクスラーが作ったウェクスラー・ベルビュー知能検査の改訂版として1955年に再びウェクスラーが出版したものです。

まず大まかにWAISは言語性検査と動作性検査の二つを測り、その後にそれを総合した評価によってIQを測ります。

言語性検査は言葉で答える問題。例を挙げるとクイズ番組など。

動作性検査は言葉以外で答える問題。例を挙げるとパズルなど。

です。更に言語性検査と動作性検査の中にも様々なものがあります。具体的には

言語性検査

知識 
文化によって獲得した一般知識の程度。(例「ビクトリアの長は誰ですか?」)
理解
抽象的な社会慣習、規則、経験を扱う能力。(例「一石二鳥という諺はどのような意味ですか?」)
算数
数学問題を暗算する集中力。(例「1ドルで45セント切手を何枚買えますか?」)
類似
抽象言語理解。(例「りんごと梨はどのようなところが似ていますか?」)
単語
学習や理解の程度、および語彙の言語表現力。(例「ギターとは何ですか?」)
数唱
注意・集中。(順唱例「1-2-3」、逆唱例「3-2-1」)
語音整列
注意と作動記憶。(例「き・4・け・3・か」を、昇順に数字を言い、その次に昇順に発音して下さい→「3・4・か・き・け」)

動作性検査

絵画完成
視覚的細部を素早く感知する能力。
符号
視覚的-運動協応、運動と心のスピード。
積木模様
空間認知、視覚的抽象処理、問題解決力。
行列推理
非言語的抽象課題解決力、帰納的推理、空間推理。
絵画配列
論理/逐次的推理、社会見識。
記号探し
視覚認知、スピード。
組合せ
視覚分析、統合、組み立て。

補助問題として「符号補助問題1(対再生)(自由再生)」と「符号補助問題2(視写)」がある。

(引用 Wikipedia)

のようなものがある。そして前述した方法をすべて得点形式で評価し、その総合得点を年齢と割ったものが皆さんが知っているIQです。

WASC(児童用知能検査)

WASC(Wechsler Intelligence Scale for Children、WISC、ウィスク)は6歳から16歳までを対象としたもので、

  • 言語理解指標(Verbal Comprehension Index、VCI)
  • 視覚空間認識指標(Visual Spatial Index、VSI)
  • 流動性推理指標(Fluid Reasoning Index、FRI)
  • ワーキングメモリ指標(Working Memory Index、WMI)
  • 処理速度指標(Processing Speed Index、PSI)

 

 

(引用 Wikipedia)

の5種類の観点を得点にし、総合した点数がIQとなる。初版と第2弾はウェクスラーが作ったものだが(初版1949年第2版1974年)第3版は死後(1991年)に作られたものである。

デイビット・ウェクスラーの歴史

幼少時代

ウェクスラーは1896年にルーマニア、ヤシ県のレスペジィ村で生まれました。

f:id:sakanouenotamuramaroyosihisa:20200517135731j:plain緑色がルーマニア

f:id:sakanouenotamuramaroyosihisa:20200517135622g:plain

ユダヤ人の家庭に生まれた彼は幼い頃に一家でアメリカに渡りました。その後、ニューヨーク市立大学を卒業し、コロンビア大学で、「教育評価の父」エドワード・リー・ソーンダイクやジェームズ・キャッテルに師事し、1917年に修士号を、1925年に博士号を取っている。

f:id:sakanouenotamuramaroyosihisa:20200517140958p:plainエドワード・リー・ソーンダイク(1874年~1949年)

第一次世界大戦辺りの時代

第一次世界大戦が始まってからは、米国陸軍と共に、徴兵作業の心理検査の開発に尽力した。その後、ロンドン大学の一般因子と特殊因子の発見者で心理学者のチャールズ・スピアマンと、記述統計学の大成者カール・ピアソンの元で研究を行った。

f:id:sakanouenotamuramaroyosihisa:20200517142141j:plainチャールズ・スピアマン(1863年~1945年)

ベルビュー精神病院時代

5年間開業医生活と色々な施設をみてきたウェクスラーは、1932年から1967年の35年間ベルビュー精神病院に勤務。また、アメリカの中で一番歴史が古いベルビュー精神病院に勤務した翌年からニューヨーク大学付属病院に勤務するようになった。

 

死去

1981年5月2日にアメリカのニューヨーク州ニューヨークで死去。享年85歳。ウェスクラーが作ったWISC、WAISは生前から評価されていた。

まとめ

あとがき

以上でデイヴィット・ウェスクラーの紹介を終わります。彼は19世紀生まれなのにも関わらず、現在でも使われている方法を作っていますからすごいですよね。あ、気になっている人がいるかもしれないのでいいますがナチスの迫害で逃げたのではありません。時代がちょっと違いますからね。それではここらで。

[http://にほんブログ村 歴史ブログ 偉人・歴史上の人物へ
にほんブログ村:title]