里芋田村磨呂の心理学解説

心理学の本についてその本ができた背景や作者の事もふかぼりしつつ解説していきます。ぜひ紹介した本に興味をもっていただければなーと思っています。

物乞いこそが王(アルフレッド・アドラー著作「なぜ心は病むのか」第6章概要・感想)

f:id:sakanouenotamuramaroyosihisa:20200426142617j:plain
f:id:sakanouenotamuramaroyosihisa:20200502111806j:plain

 

こんにちは。私です。最近は日記が毎日

「今日はなんにもないすばらしい一日だった」

になっています。コロナで暇です。でもその分ブログを書くのが進みます。

※これはシリーズものです。前回もおもしろいのでぜひ見てね。

 

sakanouenotamuramaroyosihisa.hatenablog.jp

 

第6章 人は、なぜ鬱病になるのか

第1段 コンサートに行くとうつになる男性

f:id:sakanouenotamuramaroyosihisa:20200503122752p:plain

概要

この章は例は50歳の男性がアドラーに受診しにきたところから話が始まっている。

今回の例の患者はコンサートや舞台などのとても快適な状態にいるととても気分が悪くなるとアドラーに訴えた。アドラーは患者がなぜこの症状を訴えているのかを探るため患者の生い立ちを聞いていくうちに原因を突き止めていく、、、

この段についての感想

これはホントに不思議ですよね。コンサートが終わって、喪失感がヤバくて鬱病に、とかならわからなくもないですがその逆でコンサートの時に鬱になるって、、、、

まあ人は十人十色ですからね。コンサートで盛り上がる人もいれば鬱になる人もいる、、人間って大変ですなあ。

第2段 「罪悪コンプレックス」が育つとき。

概要

今回の症例は、殆どの精神科医が「罪悪コンプレックス」によって発症したと思うものは少なからずいるだろう、と考えたうえで更にそれの反対論を唱えている段。この段は精神科医に向けて書いているということもあり、専門の知識がないと理解が難しい。

この段についての感想

概要でも行った通りこの段は子供の頃の潜在的な意識の知識がないと、読み解くのが難しい。正直私もなぜコンサートで鬱になったら、小さい頃に父親を殺したいという願望を抱いているといっていいのか、全くわからない。

第3段  なぜ幸せなのにうつになるのか

概要

父親を殺したい願望からくるうつだという主張の否定論を書いていた前段の続き。

アドラーはコンサートにいくとうつになる新たな主張をしている。それは主張だけではなく主張を裏付ける証拠も提出して主張いている。

この段についての感想

今回の例の人は親友を亡くしているという過去があるのですが、それが深く関わっています。しかし、患者はあれが死んでいたことにより無意識のうちに優越感を得ていたというのです。しかし、それと同時に子事が憂鬱になっていってます。もちろんこれでこの患者は悪だ!と決めつけたいと思っているわけではないし、それはしょうがない事かもしれないけど、すこし哀しいなあと思ってしまいました。

 

 

 

 

第4段 耳の中で何かが聞こえる

f:id:sakanouenotamuramaroyosihisa:20200503122950p:plain

概要

 

今回の患者は時々どこからか音が聞こえるそうです。(記述はありませんが多分耳鳴りでしょう。)しかし、耳鼻科に言っても問題なしと言われて相手にしてもらえません。そこでアドラーの元へ来たといいます。彼は孤児院育ちだったが、そこそこ成功していた為人生は順調に思えた。しかしアドラーはその男の困難をみつけ、見事解決する。

 

この段についての感想

タイトルがすっごい怖いですね。耳を塞いでも聞こえてくる声とは確実にノイローゼになってしまいますな。

第5段  物乞いのように振る舞う男性

概要

孤児院で育った今回の患者は社会でも恋愛でも物乞いのような態度をとっていました。しかし、それをアドラーは危惧していました。またアドラーは患者のみたある夢から彼の思いを知る。

この段についての感想

今回の患者はきっと元々は普通の性格だったけど孤児院育ちだという劣等感のせいで今回のようになってしまったのだと考えるとなんとも言えない気持ちになってしまいます。

第6段  自分の弱さに注目させる時。

f:id:sakanouenotamuramaroyosihisa:20200503123347p:plain

概要

施しを受けている人のもう一つの例。今回の患者は末っ子で、見るからに弱弱しかったため、いつも同情を買って誰かに助けられており、更に困難にぶつかった時は助けが来るまで泣いているような幼少期を過ごしてきました。アドラーは男性の話から男性は物乞いにより他人を支配しようとしていたということに気が付く。

この段についての感想

この段はアドラーの解説が他の段に比べて多めに載っており、読んでいて面白かった。私が特に面白いなと感じたのは、アドラーが劇作家のレッシング(1729~1781)から引用した「本当の物乞いこそ本当の王だ」というところだ。発想の逆転というかなんとも素晴らしい言葉だなと感激した。

第6段   「物乞い協会」という冊子

 

概要

先ほどの欄で登場した患者を治療してからしばらく経ったある日、その患者から「物乞い協会」という冊子が送られてきた。その他の話として、神経症的な批判等の見分け方などについても解説している。物乞い協会の話はここから完全に登場しないため、ちょっとだけ脱線みたいな立ち位置である。

この段についての感想

この段の後半に載っている批判の問題は現在のインターネット社会で非常に浮き彫りに最近では「サザエさん」や「ドラえもん」がそれに当てはまるんじゃないでしょうか。あと自分的には安倍首相の「うちで踊ろう」で炎上したのも意味がわからないですね。別に某高井さんみたいにあっちのお店に行ったりとか人としておかしい行為は全くしてないのに、、本当に燃えるべき人とそうではない人の思慮分別をしっかりつけれる人間になってほしいですね。自分語りすいませんでした。

第7段  ねたみはどこに向かうのか

 

概要

これまでの話のまとめ。神経症患者がさきほどの2人のように重荷を背負っているようにみせるのはなぜなのかを分かりやすい例を用いて解説。

この段についての感想

この章が上手くまとめられていてよかったです。簡単に内容を知りたい人はここをよめばいいのではないでしょうか。

次回 第7章 一人っ子、第1子、第2子それぞれどう成長するのか概要・感想

[http://にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村:title]